海外駐在中に日本のテレビ番組が見られない、日本の銀行サイトにアクセスできない、フリーWi-Fiの安全性が心配――こうした悩みを抱えている駐在員の方は多いのではないでしょうか。
VPN(仮想プライベートネットワーク)を使えば、通信を暗号化してセキュリティを確保しつつ、日本のサーバーを経由して地域制限のあるサービスにもアクセスできます。この記事では、海外駐在員が快適かつ安全にインターネットを使うためのVPNの選び方とおすすめサービスを紹介します。
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海外駐在員にVPNが必要な理由
日本のウェブサービスが海外から使えない
日本向けの動画配信サービス(Netflix日本版、TVer、ABEMA、U-NEXTなど)、音楽配信、電子書籍サービスの多くは、海外からのアクセスを地域制限(ジオブロック)で遮断しています。VPNで日本のIPアドレスを取得すれば、駐在先からでもこれらのサービスにアクセスできる可能性があります。
日本の金融サービスへのアクセス
日本のオンラインバンキング、証券口座、クレジットカードの管理画面などは、海外IPアドレスからのアクセスを制限しているケースがあります。VPNで日本サーバーに接続すれば、これらのサービスを海外からでも利用できます。
赴任先のフリーWi-Fiを安全に使う
駐在先のホテル、カフェ、コワーキングスペースなどのフリーWi-Fiは、セキュリティが不十分なことがあります。VPNで通信を暗号化すれば、メールの送受信やオンラインバンキングも安心して行えます。
カフェやコワーキングスペースでパソコンを開くことが多いなら、画面ののぞき見を防ぐプライバシーフィルターも合わせて用意しておくと、通信以外の情報漏えい対策にもなります。
インターネット規制のある国での利用
中国、ロシア、中東の一部の国では、Google、YouTube、LINE、Twitterなどの日常的なサービスがブロックされています。VPNを使えばこれらの規制を回避できる場合があります。
駐在員がVPNで解決できること
- 日本の動画・音楽配信サービスの視聴
- 日本のオンラインバンキング・証券口座へのアクセス
- 日本のニュースサイトや電子書籍の利用
- フリーWi-Fiでの安全な通信
- インターネット規制のある国でのGoogle・LINE・SNSの利用
- 家族との安全なビデオ通話


海外駐在員向けVPNの選び方
駐在員がVPNを選ぶ際にチェックすべきポイントを解説します。
日本サーバーの品質と台数
日本のサービスにアクセスするのが主な目的なら、日本サーバーが充実しているVPNを選びましょう。サーバー台数が多いほど混雑しにくく、安定した速度で接続できます。
駐在先の国に対応しているか
中国駐在の場合は、グレートファイアウォール(GFW)に対応した難読化機能を持つVPNが必要です。東南アジアやヨーロッパの場合は大抵のVPNが問題なく使えますが、UAEなどでは規制がある場合もあります。
長期利用のコストパフォーマンス
駐在期間は数年に及ぶことが多いため、長期プランの月額料金が重要なポイントです。2年プランであれば月額数百円で利用できるサービスも多く、コストを抑えられます。
家族との共有がしやすいか
帯同家族がいる場合、家族全員のデバイスにVPNを導入できると便利です。同時接続台数が多いサービスや、デバイス数無制限のサービスが適しています。
家族のデバイスが多い場合は、VPN接続に対応したWi-Fiルーターに設定しておくと、端末ごとにアプリを入れなくても家のネットワーク全体をまとめて保護できます。
安定性と速度
動画視聴やビデオ通話をストレスなく行うには、安定した速度が出るVPNが必要です。WireGuardやLightwayなどの高速プロトコルに対応しているか確認しましょう。
海外駐在員におすすめのVPNサービス
駐在員の利用に適した主要なVPNサービスを紹介します。料金は為替レートにより変動するため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。
NordVPN
世界149か国以上に9,500台以上のサーバーを展開し、日本サーバーも豊富。脅威対策機能(Threat Protection Pro)でマルウェアやフィッシングを自動ブロックしてくれます。難読化サーバーを備えており、中国など規制の厳しい国でも利用しやすいのが特徴。同時接続10台まで対応し、家族での共有にも向いています。30日間返金保証付き。詳細はNordVPN公式サイトで確認できます。
Surfshark
デバイス接続台数が無制限で、帯同家族のスマホやタブレットもすべて1アカウントでカバーできます。NoBordersモードで通信規制のある環境にも対応。長期プランの月額料金が抑えめで、コスパを重視する駐在員に適しています。詳細はSurfshark公式サイトへ。
ExpressVPN
113か国のサーバーネットワークと安定した速度が強み。Lightwayプロトコルでネットワーク切り替え時の再接続も速く、使い勝手が良いサービスです。VPN通信の検出回避にも力を入れています。詳細はExpressVPN公式サイトをご覧ください。
MillenVPN
日本企業が提供する国産VPNで、日本語サポートが手厚いのが強み。海外から日本のサービスにアクセスする用途に最適化されています。英語でのやり取りに不安がある方にもおすすめです。詳細はMillenVPN公式サイトで確認してください。
スイカVPN
日本企業インターリンクが提供する国産VPN。中国のGFW突破に定評があり、中国駐在員に多く利用されています。日本語サポートが充実しており、申し込み後すぐに利用開始できるのが特徴です。


赴任前に準備しておくこと
赴任前の準備チェックリスト
- VPNアカウントの登録と支払いを日本で済ませておく
- 家族を含むすべてのデバイスにVPNアプリをインストールしてログインしておく
- 赴任先の国でのVPN規制状況を確認する
- 日本サーバーをお気に入りに登録しておく
- キルスイッチと自動接続を有効にしておく
- Wi-FiルーターへのVPN設定も検討する(家全体をVPN保護できる)
特に中国・ロシア・中東への赴任の場合、現地ではVPNアプリのダウンロードができない可能性があります。赴任前の準備は極めて重要です。
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駐在先別の注意点
中国駐在の場合
中国のグレートファイアウォール(GFW)はVPN通信を検出してブロックする仕組みが整備されています。難読化機能を備えたVPN(NordVPN、ExpressVPNなど)を選び、赴任前に必ずインストールを済ませておきましょう。中国でのVPN利用には法的リスクが伴う場合があるため、自己責任での利用となります。
東南アジア駐在の場合
タイ、ベトナム、インドネシアなどではVPNの利用制限は比較的緩く、多くのVPNサービスが問題なく使えます。主にフリーWi-Fiのセキュリティ対策と日本のサービスへのアクセスが主な用途となるでしょう。
また、駐在先によってコンセントの形状が異なるため、日本から持っていくスマホやパソコン用に変換プラグを用意しておくと安心です。
欧米駐在の場合
VPNの利用に法的な制限はありませんが、日本のサーバーとの物理的距離が遠いため、速度低下が大きくなる傾向があります。速度に定評のあるVPNを選ぶのがポイントです。
よくある質問(Q&A)
Q. 会社から支給されるVPNと個人VPNの違いは何ですか?
会社のVPNは社内システムへのアクセスを目的としたもので、一般のウェブサイトや動画サービスの利用には使えないことが多いです。日本の動画配信やオンラインバンキングへのアクセスには個人VPNが必要です。ただし、会社のセキュリティポリシーで個人VPNの利用が制限されている場合もあるので、事前に確認しましょう。
Q. VPNルーターを設置したほうが良いですか?
自宅のルーターにVPNを設定すれば、家のWi-Fiに接続するすべてのデバイス(スマートテレビを含む)がVPN保護下に入ります。VPNアプリに対応していないデバイスでもVPNが使えるようになるため、長期駐在ならルーター設定も検討する価値があります。
Q. 駐在期間が未定の場合、どのプランが良いですか?
まずは1か月プランまたは30日間返金保証のあるサービスで試し、問題なければ長期プランに切り替えるのが安心です。多くのVPNサービスでは途中でプラン変更も可能です。
Q. 家族の帯同がある場合、VPNは家族全員分必要ですか?
1つのVPNアカウントで家族全員のデバイスをカバーできます。NordVPNなら同時10台、Surfsharkなら接続台数無制限なので、追加アカウントを契約する必要はありません。帯同するお子さんのタブレットやスマホにもVPNを設定しておくと、フリーWi-Fi利用時の安全性が高まります。
Q. 現地SIMを使う場合もVPNは必要ですか?
現地SIMでモバイル通信を使う場合も、VPNの利用をおすすめします。現地のISPを経由するため、通信の監視やスロットリングの影響を受ける可能性がありますし、日本のサービスへの地域制限を回避するにはVPNが必要です。現地SIMとVPNを組み合わせることで、コストを抑えながら安全に日本のサービスにアクセスできます。


まとめ
海外駐在員にとってVPNは、日本のサービスへのアクセス、フリーWi-Fiのセキュリティ確保、インターネット規制の回避など、快適な海外生活に欠かせないツールです。駐在員向けVPNを選ぶ際は、日本サーバーの充実度、駐在先の国への対応、長期プランのコスパ、家族との共有のしやすさをチェックしましょう。
赴任前にVPNアプリのインストールとログインを済ませておくことが最も重要な準備です。各VPNサービスの最新料金や機能の詳細は、各公式サイトで確認してください。
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