企業のセキュリティ対策として長年使われてきたVPN。しかし近年、ゼロトラストという新しいセキュリティモデルへの移行が加速している。「VPNだけで本当に大丈夫なの?」「ゼロトラストって何がどう違うの?」と気になっている方も多いのではないだろうか。
この記事では、VPNからゼロトラストへの移行が求められる背景や、両者の違い、導入時に押さえておきたいポイントをわかりやすく解説する。個人ユーザーにとっても知っておいて損はない内容なので、ぜひ最後まで読んでほしい。

🔒 ナビ助おすすめのVPN
セキュリティ・速度・使いやすさ、すべてが高水準

- ✅ 111カ国以上・7,400台超のサーバー
- ✅ 独立監査済みのノーログポリシー
- ✅ 2年プラン月額540円〜
- ✅ 30日間返金保証
※合わなければ全額返金・手続きも簡単
⭐おすすめ記事
VPNナビLabへようこそ!VPN選びに迷ったら、まずはこちらの記事をチェックしてみてください。

そもそもゼロトラストとは何か
ゼロトラスト(Zero Trust)とは、「社内ネットワークだから安全」という前提を一切持たず、すべてのアクセスを都度検証するセキュリティモデルのことだ。従来のVPN型セキュリティは「社内ネットワーク=信頼できる領域」として扱い、一度VPNで接続すれば社内のあらゆるリソースにアクセスできる仕組みだった。
しかしゼロトラストでは、たとえ社内からのアクセスであっても、ユーザーの本人確認・端末のセキュリティ状態・アクセス先の権限を毎回チェックする。「信頼しない、常に検証する」がゼロトラストの基本姿勢だ。
VPNからゼロトラストへの移行が進む3つの理由
VPN機器を狙ったサイバー攻撃が急増している
VPN機器の脆弱性を突いた攻撃が年々増加している。警察庁が公表したデータによると、ランサムウェア感染経路のうちVPN機器からの侵入が大半を占めているという報告がある。VPN機器のファームウェアを常に最新に保つ運用が必要だが、現実にはアップデートが追いつかない企業も少なくない。
リモートワークの普及で境界防御が限界に
テレワークが当たり前になった現在、社員は自宅・カフェ・コワーキングスペースなど、さまざまな場所から社内システムにアクセスする。VPNだけで全員のアクセスを安全に管理するのは限界があり、通信の集中によるVPN装置の負荷増大も大きな課題となっている。
カフェやコワーキングスペースで作業する社員が多い場合は、通信対策とは別に、画面ののぞき見を防ぐプライバシーフィルターを用意しておくのもリスクを減らす対策のひとつだ。
クラウドサービスの利用が拡大した
業務でSaaS(クラウドサービス)を使うケースが増えたことで、わざわざVPN経由で社内ネットワークを通す必要がない通信が大量に発生している。VPN経由のクラウドアクセスは通信の遅延やボトルネックを引き起こすことがあり、業務効率を下げてしまう場合もある。


VPNとゼロトラストの具体的な違い
- 信頼の考え方:VPNは「接続すれば信頼」、ゼロトラストは「毎回検証」
- アクセス範囲:VPNは社内ネットワーク全体にアクセス可能になりがち、ゼロトラストは必要最小限のリソースだけ
- 認証方式:VPNはID・パスワードが中心、ゼロトラストは多要素認証+端末状態チェック
- 対応範囲:VPNは社内ネットワーク向き、ゼロトラストはクラウドも含めた全リソース
- 運用負荷:VPNは機器の管理・更新が大変、ゼロトラストはポリシー設計が重要
最も大きな違いは、VPNが「ネットワークの境界」で安全を守るのに対し、ゼロトラストは「アクセスのたびに」安全を確認する点だ。クラウド利用が増えた現代では、ネットワークの境界自体が曖昧になっているため、ゼロトラストの考え方がフィットしやすい。
ゼロトラスト導入の現実と課題
完全移行はまだ少数派
ゼロトラストへの対応を進めている企業は増えているものの、完全移行はまだ少数派にとどまっている。特に中堅・中小企業では、コストや運用体制の面で導入ハードルが高いのが実情だ。多くの企業は段階的に移行を進めている。
ハイブリッド運用が現実的
現場では「完全な脱VPN」ではなく、セキュリティリスクが高い部分やクラウド通信はゼロトラスト(ZTNA)を導入しつつ、社内システムへのアクセスにはVPNを残すハイブリッド運用が主流になりつつある。いきなりすべてを切り替えるのではなく、リスクの高い部分から段階的に進めるのが成功のコツだ。
導入前に必要なこと
- 現在のネットワーク構成とアクセスパターンの棚卸し
- どのリソースにどのユーザーがアクセスしているかの可視化
- 多要素認証(MFA)の導入準備
- 社員へのセキュリティ教育
個人ユーザーにとってのゼロトラスト
ゼロトラストは主に企業向けの概念だが、個人ユーザーにとっても無関係ではない。たとえば、個人向けVPNサービスの中にも、接続のたびに多要素認証を求める仕組みを取り入れているものがある。
また、ゼロトラストの「常に検証する」という考え方は、個人のセキュリティ意識を高めるヒントにもなる。フリーWi-Fiへの接続時にVPNを使う、パスワードを使い回さない、二段階認証を有効にするなど、個人でもできる「ゼロトラスト的」な対策は多い。
二段階認証をさらに強くしたい場合は、ログイン時にPCやスマホに挿して使うUSBセキュリティキー(FIDO2対応など)を使う方法もある。対応しているサービスは事前に確認しておこう。


⭐おすすめ記事
VPN選びで失敗したくないなら、総合力で選ぶのが正解。NordVPNについて詳しくまとめました。



ZTNA(ゼロトラストネットワークアクセス)の主なサービス
ゼロトラストを実現する具体的なソリューションとして、ZTNA(Zero Trust Network Access)がある。代表的なサービスには以下のようなものがある。
- Zscaler Private Access(ZPA):クラウド型でVPN不要のリモートアクセスを実現
- Cloudflare Access:CDNで知られるCloudflareのゼロトラストソリューション
- Palo Alto Networks Prisma Access:包括的なセキュリティ機能を提供
- Okta:ID管理に強みを持つゼロトラスト基盤
これらのサービスはいずれも、ユーザーのアイデンティティと端末の状態を毎回確認したうえで、必要最小限のリソースだけにアクセスを許可する仕組みを提供している。
よくある質問(Q&A)
Q. VPNはもう使わないほうがいいの?
A. そんなことはない。個人利用においてはVPNの暗号化トンネルは依然として有効なセキュリティ手段だ。企業でも、すべてのVPNをすぐにやめる必要はなく、段階的にゼロトラストへ移行するのが現実的なアプローチとなっている。
Q. ゼロトラストの導入にはどれくらいコストがかかる?
A. 企業規模やサービスによって大きく異なる。クラウド型のZTNAサービスであれば、ユーザーあたり月額数百円から数千円程度のものもある。ただし、設計・導入・運用のトータルコストを考慮する必要がある。
Q. 個人ユーザーもゼロトラストを意識すべき?
A. ゼロトラストそのものを導入する必要はないが、「何も信頼しない」という考え方は個人でも参考になる。VPNの利用、多要素認証の設定、パスワード管理ツールの活用など、できることから始めてみよう。
VPNとゼロトラストの導入事例
大手企業を中心に、ゼロトラスト移行の動きが広がっている。代表的な導入パターンとしては以下の3つがある。
パターン1:クラウドアクセスのZTNA化
Microsoft 365やGoogle WorkspaceなどのSaaS利用が多い企業では、クラウドへのアクセスにZTNAを導入し、社内サーバーへのアクセスには既存VPNを残すハイブリッド方式が一般的だ。初期投資を抑えつつ、セキュリティを段階的に強化できる。
パターン2:VPN機器の脆弱性対策としての移行
過去にVPN機器の脆弱性を突かれた経験のある企業は、再発防止策としてゼロトラストへの移行を急いでいる。VPN機器を廃止すること自体が攻撃面の縮小につながるためだ。
パターン3:ID基盤の統合から始める方式
まずはOktaやAzure ADなどのID管理基盤を導入し、多要素認証とシングルサインオン(SSO)を全社展開する。その後、段階的にVPNをZTNAに置き換えていく方法だ。ID基盤の整備はゼロトラストの土台となるため、最初に取り組むべきステップとして推奨されている。
社内で移行計画を立てる前に、担当者がゼロトラストの全体像を共有しておくと検討がスムーズに進む。図解の多い解説書を1冊用意しておくのもおすすめだ。


VPN機器の脆弱性を狙った攻撃の具体例
VPN機器を狙ったサイバー攻撃がなぜ深刻なのか、具体的な攻撃の流れを見てみよう。
- 脆弱性の発見:VPN機器のファームウェアに未修正の脆弱性(ゼロデイ)が発見される
- 初期侵入:攻撃者が脆弱性を悪用してVPN機器を経由して社内ネットワークに侵入する
- 横展開:VPN接続後は社内ネットワーク全体にアクセスできるため、重要なサーバーやデータベースへ横展開する
- ランサムウェアの展開:社内の多数のサーバーとPCを暗号化し、身代金を要求する
ゼロトラストモデルであれば、VPN接続後に社内全体にアクセスできる構造自体がないため、仮に1つの認証が突破されても被害を限定できる。これがゼロトラストの最小権限の原則の強みだ。
まとめ
VPNは長年セキュリティ対策の柱として機能してきたが、リモートワークの普及やクラウド利用の拡大により、その限界が見えてきている。ゼロトラストは「すべてのアクセスを検証する」という新しいアプローチで、企業のセキュリティを次のレベルに引き上げるものだ。
ただし、完全な脱VPNはまだ先の話で、多くの企業はVPNとゼロトラストのハイブリッド運用を選択している。個人ユーザーとしても、ゼロトラストの考え方を日常のセキュリティ対策に活かしていくことが大切だ。
VPNの基本的な選び方については「VPNの選び方ポイント7つ!失敗しないための完全ガイド」も参考にしてほしい。また、具体的なVPNサービスの比較は「VPNおすすめ比較」でまとめている。
参考:NTTPCコミュニケーションズ「ゼロトラスト時代のVPN」、SHIFT「ZTNAとは?VPNから移行する必要性」、オプテージ「VPNとゼロトラストの違い」
⭐おすすめ記事
最後までお読みいただきありがとうございます。VPNを検討中の方は、こちらの記事もぜひご覧ください。



🔒 ナビ助おすすめのVPN
セキュリティ・速度・使いやすさ、すべてが高水準

- ✅ 111カ国以上・7,400台超のサーバー
- ✅ 独立監査済みのノーログポリシー
- ✅ 2年プラン月額540円〜
- ✅ 30日間返金保証
※合わなければ全額返金・手続きも簡単


